「まんがるゥのこれも学習マンガだ!Navi」vol.10更新「ナニワ金融道」(立川まんがぱーく) | 織田博子(オダヒロコ)ポートフォリオ oda Hiroko portfolios

「まんがるゥのこれも学習マンガだ!Navi」vol.10更新「ナニワ金融道」(立川まんがぱーく)

記念すべき10回目です!大好きな作品「ナニワ金融道」を紹介しました。

関西にあるマチ金(消費者金融)を舞台に、
主人公である営業マンと、顧客(借金する人)の人間模様は
時代を超えた普遍的な教訓を含んでいて、
繰り返し映像化もされています。

私がこの作品を大好きな理由は、「資本主義というゲームの中の勝者と敗者」が描かれていること。作者の青木雄二先生は「労働者にこそ読んでほしい作品」と語っています。好むと好まざるとにかかわらず、日本を生きる私たちが避けて通れないゲーム。良くも悪くも人間そのものが描かれているので、子どもにはなかなか勧められないですが、社会に出る前にぜひ読んでもらいたい作品です。

特に印象に残るのは、先物取引を行う悪徳業者の口先に乗ってしまい、家族も仕事も失った教頭先生。彼が学校を去る時の夕日の描写は涙を誘います。悪徳業者のせいで地獄に落ちてしまった教頭先生ですが、このエピソードは「情報弱者は資本主義の敗者となる」ことを痛切に伝えてきます。「自分もこうなるかもしれない」と思わずにはいられません。

地上げ屋の肉欲棒太郎(こういう下ネタ由来の名前が多い)が好きなキャラです。善でも悪でもなく、独自の哲学を貫く生き方がかっこいいです。

まんがるゥのこれも学習マンガだ! NAVI

「学習目的」で制作されたわけではないけれど、読んでいくと自然に知識が身につくマンガを紹介していきます。

vol.10 「ナニワ金融道」(青木雄二)

vol.9 「ツレがうつになりまして。」(細川貂々)

vol.8 「凍りの掌」(おざわゆき)

vol.7 「ブッダ」(手塚治虫)

vol.6 「サトコとナダ」(ユペチカ)

vol.5 「ミノタウロスの皿」(藤子・F・不二雄)

vol.4 「岳」(石塚真一)

vol.3 「チェーザレ 破壊の創造者」(惣領冬実)

vol.2 「寄生獣」(岩明均)

vol.1 「ヴィンランド・サガ」(雪村誠)